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HIVの治療は今どこまで進んでいるのか?

HIVとはヒト免疫不全ウイルスのことで感染することで免疫力を失っていき、最終的にはさまざまな症状を発症して死に至ります。
この発症した状態がエイズと呼ばれるものです。
エイズは不治の病という認識があり、現在でもその事実であることに変わりはありません。
しかしエイズによる死亡率は薬によって、抑えられており以前のようにHIVに感染したらエイズを発症して死に至るというケースは少なくなっています。

そもそもHIVはウイルスのことであり、エイズとはHIVによって発症したエイズ指標疾患に指定されている23種類の疾患のうちどれか1つでも発症した場合のことを指しているものです。
身体は免疫によってウイルスや病原菌から守られているわけですが、この免疫の役割を果たしている血液中の白血球のうちCD4陽性細胞というのが免疫機能の中心となっているもので、HIVに感染するとCD4陽性細胞を使って増殖してきます。
この増殖の際にCD4陽性細胞は破壊されていき、これによって免疫力が低下していきます。
つまり、HIVに感染することでCD4陽性細胞の数が減り、免疫不全となるわけです。

治療は抗HIV薬を使ってエイズの発症の原因となるHIVの増殖を抑えるというもので増殖を防ぐことによりエイズ発症を防ぐというものになります。
しかしHIVを完全に身体から排除することはできず、このため薬を飲み続けることでエイズが発症しないようにコントロールをするのが現代のエイズ治療です。
エイズが発症しても抗HIV薬を使うことにより症状が改善することもあり、今ではエイズは不治の病ではないのですがHIVを身体から排除することはできないため完治することのない病気であることに変わりありません。

HIVは血液に多く含まれるため日常生活でも他者に感染させないように注意する必要があり、ストレスのたまらない生活をする必要があります。
薬に関しても抗HIV薬と相性が悪いものもあるため必ず医師に確認することが重要です。
薬の飲み忘れにも注意しなければならないなど生活に大幅に制限を加えることになりますが、少なくとも定められた薬を服用することでHIVを増殖させないようにするコントロールは可能です。

またHIV感染をしていても母子感染のリスクがありますが、出産することはできます。
母子感染を防ぐために抗HIV薬の投与を行い胎児への感染を阻止し、産道での感染を防ぐために帝王切開を行います。
なお、母乳にもウイルスが含まれているため授乳させることはできません。
このため子供は粉ミルクで育てるか代替入育児を行うことになります。

HIVの予防について改めて知る

HIVとエイズの治療は日々進歩していますが、残念ながら他のウイルス系の病気でも言えることですが、現代の医療技術においては特定のウイルスを完全に排除するということは困難です。
将来的にそこまで技術が進歩する可能性もありますが、現時点においてはHIVとエイズにならないためには予防が重要になります。

HIVの予防方法としてはウイルスが含まれる体液には触れないことです。
含まれる体液としては精液、膣分泌液、血液、母乳などです。
一方で汗や唾液、涙には含まれていません。
これらの体液に触れるもっとも多いタイミングが性的接触です。
このため性的接触による感染がもっとも多いものになりますが、実のところ感染するかどうかは感染する側に傷があるかどうかによっても変わってきます。

通常のセックスの場合には感染率はそれほど高くありませんが、アナルセックスの場合には感染率が高まります。
ゲイの感染者が多いのはこのアナルセックスに起因しているものです。
これらを防ぐ予防方法としてはコンドームを使うことで、これにより体液が互いに触れることを阻止します。

一方で性的接触以外で、もっとも感染する可能性が高いのがウイルスを含んだ血液や体液が何らかの理由で体内に入ることであり医療事故がリスクが高いものです。
このため現代では治療をする時には、必ず手袋やメガネをすることによりウイルス感染を防止する手段が取られています。
また注射針の使い回しでも感染することが知られており、現在では病院では注射針の使い回しはされていません。
しかし違法な麻薬などにおいて注射針の使い回しが行われることもあり、それらが麻薬中毒者に感染者が多い原因のひとつとなっています。

いずれにしても予防のポイントは性的接触の際にはコンドームを使用することや、傷ついた状態でウイルスが含まれる体液に触れないことが感染を防ぐためには重要です。